大阪湾のシーバスが釣れなくなった訳を知ってますか?

今日は、少し真面目な話、そして、シーバスアングラーに知っておいて
ほしい話をひとつ。

シーバス歴が10年以上ある人はそろってこう言います。
「昔はよく釣れたのに・・・」
これはまぎれもない事実です。では、その訳を言える人はどのくらい
いるでしょうか?
シーバスの遷移を肌で感じてきた大阪湾チャーターボートの船長経験者
としてその一番の原因と思われることをお話しさせていただきます。

以前は年間と通じてシーバスが大量に釣れる時期と場所がありました。
一つは9月末の神戸須磨沖、そしてもう一つは11月の大阪大正内港です。
須磨沖はメタルジグが底につくことがなく、大正内港では鳥山があちこちに
発生する、まさにシーバス祭り状態でした。それが釣れなくなった大きな
原因のひとつ、実はそれは大阪湾の潮の流れの変化にあります。

これは大阪湾海底の地形です。明石海峡から入ってきた潮は基本的に
南へ向かい、友が島海峡へ抜けますが、内湾に入ってきた勢いで大阪
側の沿岸をなめるようにまわっていました。その時期の海流の動きが

これです。明石から入ってきた潮流は須磨沖を通りまさに
大正内港方面へ向かっています。
ところが、関空ができ、神戸空港ができ、舞洲夢洲の沖に
新島が建設され、沿岸地域の海流をせき止めた結果

斜線部分の水が動かなくなり、大阪湾奥の海水が
外海に出ていくことがほとんどなくなってしまいました。
(図3点は大阪湾環境データベース資料 大阪湾の水質汚染より)

具体的に私が体験したのは関空だけのときはそうでもありません
でしたが、神戸空港ができたころから、状況に大きな変化が出始め
・夏の大阪湾の水がひどい赤さび色になりました。
・大正内港の秋のシーバスボイルが極端に縮小傾向となりました
・夢洲沖に新島ができはじめると夏の大阪湾の色は真っ赤になり
神戸沖には赤潮が大発生しはじめました。
大阪内湾は水が動かず栄養過多となり、岸壁にイ貝が繁殖
砂を掘り返してハマグリやアサリを食うはずのナルトビエイが
大発生し、岸壁にへばりついてイ貝を貪り食っている気持ち悪い
姿を目撃した方も多いのではないでしょうか・・・
同時に海水温の温暖化が重なり、大和川河口でハマチがボイルし
サワラが走り武庫川一文字でブリ上がり、岬町でクロマグロが跳ね
南方にしかいない猛毒魚のソウシハギが釣れるなど魚の勢力図は
むちゃくちゃです。

国としてはなんとか潮流を改善させるために水通しの良いブロックを
使ったりしているみたいですが、すでに焼石に水です。
釣れるようになった魚がいる反面、釣れなくなっていく魚がいるわけで
シーバスはどうやら後者に入ってしまっているようです。
ただし、このままどんどん大阪湾が閉鎖区域になってしまったら
海底には汚泥が溜まり、水は腐り、たとえ淀川、大和川をきれいに
したからといって、そのうち魚はほとんど釣れなくなるでしょうね・・

自分たちが普段釣りをしているメインフィールドがじつはこんなひどい
状況だということを、アングラー達は知識として知るべきだし、知って
おく権利があると思ったので書きました。
長文お読みいただきありがとうございました。